最初に書いたとおり、今回のカテゴリ分けは以下のとおり
・
おもちゃクラス(形状にかかわらず、ビニール艇全般)
・クローズド、セミクローズドデッキ艇
・オープンデッキ
・パドリングボード、その他
◆リンクがあるのはすでにアップしたもの
ええと、んでは今回のお題。
【クローズド、セミクローズドデッキ艇】
まず、クローズド、セミクローズドともにデッキがある艇ということになるんですが、なにがデッキかというと、早いハナシがうわっぱりがあって、足が隠れるような形状のことをいいます。本来は船体にコックピット(乗り込む部分)があって、そこをスプレースカートで覆い船内が外界から閉じていることをさしますが、ダッキー(インフレータブルカヤック)ではほとんどスカートをしません。それにスカートを装着できるような形状ではない(タンデムでコックピットが前後に大きく開いているなど)セミクローズドなども多いです。
まあ、ダッキーはもともと沈してロールであがることはほぼできない(ごく一部に可能な艇はありますが、ないと思っててよいです)ので、スカートをはく必要もないからです。
で、形状からしてこのカテゴリの艇はインナーチューブタイプになります。インナーチューブタイプというのは船体布(アウターシェル)の内側にビニールチューブがあって、二重構造ということになります。ただし、チューブはそう強靭なものではなく、過圧によるパンクがおこったりします。遊んでいる最中はアウターシェルが擦れからチューブを守るので安心度は高いです。また、これらは主に静水での運用が前提で、水抜き穴が用意されていないのがほとんどです。
ゆるい川~湖あたりで、のんびり遊ぶ艇だと思えば間違いないでしょう。
◆長瀞あたりでも増水気味でなければ行けます
で、最初の艇として選ぶのなら、必要最低限のセットになったものがコスト的にも優れるのでおすすめ。
アドバンスドエレメンツ ファイヤフライ 2 コンバーチブル(パドル ベストセット)
キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) メイフライ 2 コンバーチブル(パドル ベストセット)
表記ではメーカーが違うように見えるんですが、どちらもアドバンスドエレメンツの艇です。地道だけど静水で遊ぶ艇として費用対効果が高いものになっています。
どちらを選んだ場合でも、
パドルと
PFD(一般に言うところのライフジャケット)をもうひと組揃えておけば、タンデムもできて遊びの幅が広がります。
でも、PFDはこの際、
Takashina(高階救命器具) MTI コンプ3
このくらいのものにしておくほうがよいです。
ポケットがあるのはセットのものと同じですが、キーフックや、ベルト留めできるベースがついているので何かと便利です。
これらのポケットは通水です。水抜けしやすい構造になっているので、それなりのものしか入りません。
なので、
JR GEAR(ジェイアールギア) Roll-Top Waist Bag
このあたりの防水バッグがあると便利です。
この袋を使うときはおなかのほうにセットします。メインの袋はロールトップの防水、サイドポケットは止水ファスナーになっていますが、しぶきよけ程度で水は入ります。まあ使い分ければよいですが。
あ、ハナシがそれました。
で、上記のセットのハナシですが、約1万円違います。まだどういう使い方になるかわかんないからとりあえず
メイフライセットにしようか…と思われるかもしれませんが、できれば
ファイヤフライセットのほうがよいと思います。
理由をいくつかあげてみます。
・メイフライは小さい(タンデムには狭い)
⇒普通くらいのオトナとコドモくらいならまあいいかな…な感じ
・メイフライは艇のサイドチューブはインナーチューブむき出し
⇒内側をシューズなどで擦りやすい
⇒剛性が低い(グニャ感がある)
・メイフライの荷重は135kg
⇒安全に乗れる重さだけど、快適に漕艇できるレベルではない
などなど。タンデムと書いてあってもタンデム使用に制約がありすぎるというところがあります。
ただ、メイフライのメリットを明確に把握して選ぶということであれば、それはそれでありです。
つまり、持ち運びやすい、ひとりでゆるいとこで使う、メンテしやすい、などの利点で見た場合ということになります。
次に、この種類のカヤック単品の特長をソロ・タンデム別にかいつまんで書きます。まずはソロ艇。
セビラー クイックパック K5カヤック
ソロでカヤック背負ってきままに川を下ったり歩いたり…というイメージありありですが、そういうフィールドもあまりありませんし、アウターシェルがバッグにはや変わりするのはいいですが、つねに同じ部分が擦れやすいということもあり、イメージどおりにはいかないと思うのですが(笑)
乗ったことはありませんが、仕様からメイフライのソロ使用くらいな感じだと思います。あと、この付属パドルはジョイント部分が太く、使い勝手がいいようには見えません。
キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) エアフレーム1 カヤック
レッドはウレタンフォームのフロア、グリーンはチューブフロアになっていて、ウレタンフォームはパンクはしないけど、お尻に波の動きがほぼダイレクトに伝わるのでワタシはあまりこのみではないです。
この艇はバウ(船首)の形状を内側のフレームが作っていて、縦に切れているのが特長。インフレータブルのなかでは直進性が高いですが、とっさにバウをまわしたりしづらいです。その特性をどう受け止めるかがポイント。
キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) エアーフレーム スポーツカヤック ポンプ付
これはエアフレ1のマイナーチェンジといった感じの艇。なので特長はエアフレとほぼ同じ。ただし、サイドチューブの構造が二重化ではなくなったため、やや剛性が低くなったことは否めないが、それが極端に影響するわけではないです。
あ、また違うカテゴリで発見したので追記しときますが、
アドバンスドエレメンツ エアーフュージョン13 カヤック ポンプ付
ダッキーからファルトへ変化しかけたといえばいいのかハイブリッドといえばいいのか、とにかく基本はダッキーだが、フレームを入れるところ(エアフレと違って、船体全体にフレームあり)はファルト。
断面積はダッキーより断然小さく、操作性にすぐれ優速だが、初心者にはやや難しいかもしれない。
こういうデッキがあるソロ艇は、ひとりで乗るというほかに、荷物はあまり載せない使い方(キャンプしながらツーリングダウンリバーなどはやらない…みたいなことになるのかな)を想定しているならOKだと思います。
次にタンデム艇ですが、
キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) メイフライ2 カヤック ポンプ付
これはセットのほうで特長を記述しているので略。
アドバンスドエレメンツ ファイヤフライ2 コンバーチブル ポンプ付
これもセットで書いているので略、と。
セビラー ユーコン
ファイヤフライと比較すると、ストレージバッグが作りつけなことと、圧力計が付属しているあたりはいいと思います。肝心の本体ですが、舷側が低いです。気分的にはファイヤフライよりオープンな感じになりますが、しぶきなどが入りやすいです。対するファイヤフライは、コクピットまわりにリフトアップチューブがあって、水が入ることについて対照的なつくりになっています。
全体的に、以前あったスターンズのスピリーツーに近い特長を持つ艇で、安定性はよいです。
セビラー ハドソン
これは以前川でも見かけたし、あるショップで見たこともあるんですが、おとな3人ではちょっと、な感じです。タンデム使用でもけっこうグニャ感ある動きでした。3人だとスペースが狭いこともありますが、乗れるけど、快適に漕艇できるレベルではないと思います。タンデムでちょうどだったので3人では喫水がきついのでは?
子供を含む3人とかなら楽しめそうですけどね。
子供を含む3人とかであれば、自前のシートを足せばこっちのほうが向いてると思うのが…
キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) エアフレーム2 コンバーチブル ポンプ付
とにかくまっすぐ進む艇。バウの縦に切れた形状(フレームがなかに入っているため、こういう形状ができる)でそうなるんだが、それにくわえ4.5mを超える艇長が直進性を強めている。以前に乗ったけど「エアフレ1は曲がりにくい。エアフレ2は曲がらない」というのが感想(笑)
コクピット長も充分あり、タンデムだとちょっとすかすかに感じるくらい。
あ、これは剛性けっこうあります。
クローズド/セミクローズドはこの辺で。
次回はオープンデッキ艇をやります。
|剃|´▽`)ノ んじゃっ
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