アドバンスドエレメンツ エアフュージョン13。

(´▽`)そると

2011年06月18日 09:09

ナチュラムではファルトカヤックに分類されているこの艇ですがっ

アドバンスドエレメンツ エアーフュージョン13 カヤック ポンプ付






ま、たしかにバウからスターンにかけてフレームが通っているし、通常のインフレータブルよりはセットアップがややこしい。

ただし、船体全部の強度がフレームで支えられているかというとそうではなく(*)、インフレータブルから変化したファルトもどきといった艇で、セットアップはさほど難しくなく、直進性、速度、バランス感覚はファルトに近い。
*主にシャープなバウ・スターンを形作ったり、サイドチューブの湾曲具合やキールを整えたりしてあるけど、強度の多くは高圧なチューブ類にささえられている。


アドバンスドエレメンツといえば、


キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) エアフレーム13 コンバーチブル ポンプ付






このシリーズがかなり人気があって、元々はバウ・スターンにフレームを入れて水切りを良くし、直進性と速度を有利にしようとしたもので、かつてはスターンズのユカタットという艇もそういう仕様を持っていた。

エアフレームはその後、ナチュラムではオプションとして取り扱いがない「バックボーン」という船底を前後に貫くフレームを装備できるようになった。

艇のバウ・スターンは直進性・速度で多少有利になったはずだったんだが、実をいうとベタ底なので思ったように速度が出ない。なのでバックボーンを装備し、キールの役割を持たせるのと船底形状をやや速度重視に変えるようにした。(それ以外にも補強などの意味合いもあったんだけど)

そういう方向に特化して変化させた結果のひとつがエアフュージョンで、だから船体外周はややテンションが高いチューブとフレームで覆い、コクピット形状の維持のためスウォートチューブをかませた、というインフレータブルの特性を残しながらファルトに近づいていった艇。


もちろん、ファルトのほうでも似たような変化は前からあって、ファルトの場合、多くはデッキ内の不必要な空間を浮力体で埋めていた。これは水没対策の意味がいちばん大きいんだが、フレームとスキンだけのファルトの場合、コクピット内の水の浸入が水没に結びつくのだが、それを回避するために空気袋を詰めておく。や、有名な方でそういうリスクを冒してまで道具満載で川くだりをしたりする方もいらっしゃるんだが、マネをして沈脱の後、艇をあきらめた方の話はけっこう聞く。

あ、余計なハナシはおいといて、今はナチュラムには出ていないけど、アルフェックのファルトカヤックは、船体サイドの内側がインフレータブルカヤックのサイドチューブのような作りになっている。これは浮力体を固定配置できるのと、船体サイドが岩などに当たった場合の衝撃を緩衝するのと、デッキ内のスペースを確保するという3つのメリットを生んでいる。

ナチュラムで扱っている艇でいうとこちらの艇の画像をみるとそのチューブ構造がよくわかると思う。(オープンデッキだし)

インフレータブルは速度と直進性を、ファルトは上記3つのメリットを求めた結果、類似していっている。なので、艇の目的(というか何にいちばん向いているか)も近く、ツーリング使用に最適ということになる。

で、エアフュージョンに戻るけど、この艇を選んだ場合、パドルはCS4ピースあたりだと、パドルがやや長い。通常のインフレータブルの場合はサイドチューブのおかげで艇幅も広いためこのパドルでもよいが、エアフュージョンは速度をあげるために平たい高圧チューブとフレーム構造で艇幅を絞ってある。なのでライトアシンメトリックあたりがよいと思う。


ええと、ということでこういう艇が多く出てくることになれば、従来のカテゴリわけはますますしづらくなってくるしカテゴリをわける理由も少なくなってくる。ナチュラムも単純に仕様だけではなく、どの使い方に向いているかどうかを示したほうがいいと思うんだけどなあ。


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