似て非なるもの。
もちろん静水域で遊ぶには充分で、もう少し実売価格が高いレクリエーション艇にもでんっでんひけをとらないんですがっ
見た目が似てるのでどうしても
セビラーSVX200-DSと比較してみることになるし、読む方もそっちを期待するんだと思うけど。
プラスゲインJL(タンデム)
ええと、どこから書こうか…と思うくらいつっこみどころ満載。
まず、引き裂き強度1000DラミネートPVCと豪語する素材なんだが、意外に耐圧保証値が低く、サイドチューブは2.17psi(SVXは3psi)。
どのくらいちがうかというと、SVXが指で押してもほとんど引っ込まない程度のパンパンに張った状態で2psi前後になるのに比べJLは限界値近い2psiでまだ充分押せる。
そのサイドチューブで硬さを保持するので、SVXよりはちょっとグニャ感はある。フロアは横向きのかまぼこ構造で、下向きに沈みこむのを抑える。
フロアは取り外しができないインナーチューブ(二重構造)方式。
で、フロア方式でこの艇とSVXの特性の違いが出る。
まず、
セビラーSVX200-DSの断面
硬いDSフロアでサイドチューブ下段との間にエッジのような形状ができるのにくわえ、キール(トラッキングレール)も5cm高の60cmあまりの長さが直列に2本。
キールは低速時に、エッジ形状はウェーブ超えなどで直進性を高める。
次にプラスゲインJLの断面
かまぼこフロアを上下から生地で囲んであるため、エッジのような形状はできず、さらにフィンは底面長さ20cm程度で高さが15cmくらいのヒレ状のもので、ないよりはいいかもしれないがレールに比べると効果が薄い。そのうえザラ瀬などでは川底との障害になり、まっさきに飛んでしまう。
結果としてウェーブ超えの最中にも横にスライドしやすいし、低速時も方向が変わりやすい。ま、それは逆に旋回性のメリットにもなるんだが…
このフロア形状の違いがもうひとつの差になる。
その前に、ベイラー(水抜き穴)について書いておくと、SVXが前中後に左右1対の開閉選択ベイラーがついていて、JLは真ん中1対。ベイラー径や形状もSVXのほうが抜けやすい構造になっている。
で、ハナシをもどして差だが、JLのほうがSVXに比べ、座面が低い。
そのうえベイラーをあけていても抜けがよくないため、ウェーブ超えなどのあとはしばらく水舟になるのと、座面の低さから、SVXはシートが濡れはするが溜まるほどではないのに比べ、JLは一旦水がはいるとシートはわずかに浸りっぱなしになる。それに座面の低さでパドリングもちょっとしにくい。
なので、シートの下に
イスカや
シンワを100均の滑りどめをはさんで置くなどしたほうがよい。ホントは厚さとかからすると
LOGOSがよいのだが、表面加工が濡れ向きではない。
と、とりあえずこの前の土日で遊んできたが、テキストの様子からも雰囲気は多少うかがえると思う。(ただしJLは初乗りのためそれを割り引いて読んでもらえばよい)
土曜日⇒プラスゲインJLで長瀞 日曜日⇒SVXで長瀞
それでもSVXと比較しちゃうからこういう書き方になっちゃうわけで、最初にも書いたとおり他の実売5万くらいまでの艇にはひけをとらないばかりか、軽さ・メンテのしやすさ・ある程度の剛性と、パフォーマンスは高い。
あと、タンデムのソロ使用はやりにくいのは考慮したほうがよい。
まだ書き忘れもあるハズだが、それはまた書くことにする。
あなたにおススメの記事
関連記事